NoyaVillage現地イベントレポート〜田舎体験が教えてくれた3つのこと〜

今年の夏は全国的に身体にこたえる程の猛暑が続いていますね。
身を案じて、外での活動を控える方も多いのではないでしょうか。

そんな中、今月もNoyaVillageで毎月開催している農業&田舎体験に参加してきました。(先月のレポートはこちら
今月は、大豆土寄せ・野菜収穫竹とのこぎり体験。

この記事では、現地でのレポートともに、「田舎体験が教えてくれた3つのこと」をご紹介したいと思います。
都市に住んでいるとなかなか体験できない農業や田舎での体験。
そこには、今だから知りたい生きるためのヒントが隠されていました。

今回(7月)のNoyaSupporter体験の内容は

<午前中>
まずは里山にある竹林に行き、竹を伐採するところからスタートします。
今回竹の伐採や器の小道具作りを教えてくださったのは、竹細工職人の中村さとみさん

手がける竹細工は、竹のハンガーや竹のスプーンなどとても美しい作品ばかり。
竹と木のしごと」という屋号で活動されており、その活動はNHK「美の壺」でも紹介されるほど。

そんな中村さんとともに竹林へ向かい、竹を実際に伐採するところから今回の体験が始まりました。

竹は上部の方でいくつもの竹同士で絡み合っているため、下部をのこぎりで切ったとしてもすぐに倒れることはないのだそう。
竹もお互いに支え合いながら生きているような気がして、神秘的な気持ちになりますね。

参加者さん同士で協力し合って、竹を切りトラックまで運びます。

トラックで運んで戻ってからは、伐採した竹をさらに小さくカットし、今日のお昼ご飯に使う器を作ります。お味噌汁用のお椀、ご飯とおかず用のお皿、お箸。さらにはご飯を炊く炊飯器までも。

講師の中村さんは、竹の炊飯器でご飯を炊いているので、ここ最近通常の炊飯器を使っていないそう。
「竹が一本あれば、なんでも作れてしまうんですよ」と次々に竹を切ってくださいました。

切った竹で参加者のみなさんと一緒に、お箸用に竹を削ったり、炊飯器用に竹をカットしたり、手仕事の時間を楽しみました。

<お昼ごはん>
手仕事の時間を楽しんだ後は、お待ちかねのお昼ごはんの時間です。
今回も、日野さんお手製の固定種野菜をふんだんに使ったおかずと竹の炊飯器で作った白ごはん。

「今日は暑いし、炎天下の中で身体を使ったから、身体を冷ますために夏野菜の茄子やトマト、きゅうりを使ってみましたよ!」

日野さんの言葉に、そうやって自然の恵の力を借りながら、私たちは生きているんだと改めて思います。
夏の固定種野菜もとても味が濃く、疲れた身体に野菜のエネルギーがどんどん入っていくのを感じました。

食事の途中で、美味しいトマトを見つけた参加者さんとともに、トマトの種取りも。

<午後>
美味しい食事を終えて、エネルギーを充電したところで午後は畑へ出かけて、先月植えた大豆の苗に土寄せをしました。
苗が倒れないように、そして雑草に必要な栄養や太陽の光を取られないように、行う土寄せ。
太陽の元で身体を動かし、たくさん汗をかき、今回の農業&田舎体験は終了しました。

田舎体験が教えてくれた3つのこと

1.季節を味わうこと
日々暮らしていても季節の変化を感じることはできます。
暑くなったり寒くなったり、季節にしか咲かない花を見かけたり、野菜が季節の野菜に変わっていたり。
けれど、太陽が燦々と降り注ぐ中で身体を動かし、汗をかいた後に吹く風がこんなにも気持ちいいと感じたり、乾いた喉を潤すしそジュースが美味しいと感じたりするのは、田舎体験だからこそ感じる私たちの本来の感覚のように思います。

2.自分の身体と向き合うこと
実は、身体を動かさずクーラーの中で過ごす私たちの身体は冷えていることがほとんど。そういう時、本当は冬野菜で身体を温めるべきなんだとか。
夏野菜というのは暑い中で身体を動かして、身体が熱を持っているからこそ、その身体を冷ますためにいただくのだと日野さんは言います。
今の私たちの身体に必要なエネルギーや栄養は何か。本来は身体に必要なエネルギーを補うのが「食事」。もちろん、一気に全てを変えることは難しいかもしれませんが、田舎体験でまずは自分の身体と向き合うきっかけするのもいいかもしれません。

3.人と出会うということ
「田舎体験」「農業体験」「食」「生きること」に感度が高いという共通点で出会える人もこの体験ならではです。
日々どんなことを考え、どのように情報と向き合っているかなど自分の生活に活かせるヒントもたくさん得ることができます。

「固定種の野菜は野菜が本来持つエネルギーが本当に高くて、この野菜を食べるようになってから身体の調子がいいんですよ」

「必要なエネルギーを食事でとれていれば、気力が湧いてくるんです。だから食ってやっぱり身体に繋がってると感じます」

などなど。
今回も固定種野菜を実際に生活に取り入れている方のお話を伺うことができて、その違いを知ることができました。そんな「人との出会い」も貴重な体験のひとつです。

田舎体験が教えてくれたこと。
この学びを全てすぐに生かすことは難しいかもしれないけれど、1ヶ月に1度こういった体験をして、反復して自分の人生に取り入れて行くことは、とても豊かな時間を過ごすことのように思います。

8月の体験は、8月23日・25日。
詳細はこちらからチェックしてみてくださいね。

種のお話し会@天神のお知らせ

固定種野菜を育て、種を残す活動を行う大分県九重町Noya Villageより、種の魅力を伝える「種のお話し会」の第二回目を福岡市天神にて開催いたします!
詳細・お申し込みは、下記画像をクリックしてご確認ください。